●西元町「北田商店」
毎日市場前に神戸たこ焼きの店があると云う情報がネットにあった。毎日市場前のたこ焼き屋と言えば確かにあるが、確か「明石焼き」の店であったように思って疑問に感じた。「里村」の間違いだろうか? しかし神戸の明石焼きはソースプラスの店もあり、これはかなり神戸的であり、そのような店であるかも知れない。明石焼きを名乗る店も対象に入れる方向性があり、ともかく訪れてみた。明石焼きのオンリーの店かと思っていたらメニューには「たこ焼き」と「明石焼き」がある。
出汁系のことを考えて「明石焼き」を頼んでみた。たとい明石焼きであってもソースもつけることが出来ればそれはこう神戸式である。
店に入って席につくとソースがおいており、しめしめと思った。しかしながらとなりの客の食べているものを見て愕然とした。なんと「神戸下町たこ焼き」を食べているではないか。しかしもそれは明石焼きでは勿論ない。なんとここの「たこ焼き」と云うのは「神戸下町たこ焼き」のことであったのである……。ということは、「明石焼き」とは? 考えてもいたしかたなく、出来るのを待つ事とする。やがて明石焼きが出来て来る。
皿に明石焼き十個。碗にネギ入り出汁。なるほど明石焼きである。そして「そこのソースをつけて」といわれた。なんと明石焼きも神戸式で食べる古式の店だった!
これは下町式も食べる必要がある。明石焼きを神戸式で食べる途中で「たこ焼き」頼んでみた。
明石焼きを食べ終わる頃「たこ焼き」即ち神戸下町たこ焼きも出来て来る。小丼にたこ焼きを入れて出汁をぶっかけた正に下町式である。勿論ソースをつけて食べる。出汁も古式で中々美味しいたこ焼き出汁をだしている。期待はしていなかったが、思いがけず真正の神戸下町たこ焼きに出逢えたわけである。ネット情報者に感謝をします。その情報がなければここが神戸下町たこ焼きの店とは当分は気づかなかったかと思うのである。

inserted by FC2 system